個人でも簡単にできるペット用品仕入れ方法とおすすめ仕入れ先

近年、AIなどのテクノロジーの進化が続く中、癒しを求めてペットを飼う人が増えているようです。
矢野研究所の調査によるペットブームが定着する予測(下表参照)もあり、ペット用品を販売したいと考える個人事業主や副業希望者も増加中です。

出典:矢野経済研究所・ペットビジネスに関する調査を実施(2024年)
しかし、「個人でペット用品を仕入れるのは難しそう」、「どこから仕入れれば良いかわからない」という悩みも少なくありません。
この記事では、個人でも安心してペット用品を仕入れるための具体的な方法、信頼できる仕入れ先の選び方、そして国内外のおすすめ仕入れ先まで詳しく解説します。
低リスクで始められるコツや、個人だからこそのメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次
個人で始めるペット用品仕入れの基本知識

この章では、個人で始める際に押さえておくべき基本知識を詳しく解説していきます。
しっかり学んで、スムーズな第一歩を踏み出しましょう。
信頼できる仕入れ先の選び方と注意すべきポイント
ペット用品ビジネスの成否を分ける最も重要な要素の一つが、信頼できる仕入れ先の選定です。
選ぶ際には価格の魅力だけでなく、以下のポイントに配慮して総合的に見極める必要があります。
ポイント
- 仕入れ候補先の実在性と信頼性
- 取り扱う商品の品質
- 取引条件の明確化
- 円滑なコミュニケーション
これらのポイントを一つ一つ丁寧に確認し、焦らず比較検討することが、安心して取引できる優良な仕入れ先を見つけるための鍵となります。
最初は少量から取引を始め、信頼できると確信できてから、徐々に取引量を増やしていくのが賢明な進め方です。
それぞれの内容を、見ていきましょう。
仕入れ候補先の実在性と信頼性
企業のウェブサイトや可能であれば、第三者の評価やレビュー、取引実績なども参考にします。
特に海外の事業者と初めて取引する際は、詐欺などのリスクも考慮し、念入りなリサーチが不可欠です。
取り扱う商品の品質
ペットが使用するため、安全性は最優先事項です。
どのような品質基準で製造・管理されているのか、素材は安全かなどを必ず確認してください。
サンプルを取り寄せ、ご自身の目で品質を確かめることを強く推奨します。
また、万が一不良品があった場合の返品・交換に関する規約(ポリシー)も、発注前に必ず確認しておきましょう。
取引条件の明確化
取引条件において、以下の内容は必ず明確にしておきましょう。
- 最小発注数量(MOQ)は自身の計画に見合っているか
- 提示された単価は適正か
- 支払い方法は何が利用でき、安全性は確保されているか
- 納期はどのくらいの期間がかかるのか
- 輸送方法や費用はどうなるのか
これらの中の一つでも確認を怠ると、ビジネスを進める上で支障をきたす恐れがあります。
円滑なコミュニケーション
問い合わせに対する返信速度や対応の丁寧さは、信頼関係を築く上で重要になります。
海外との取引では言語の壁がありますが、翻訳ツールを活用したり、必要であれば輸入代行業者を利用したりすることも検討しましょう。

国内と海外の仕入れ先、それぞれのメリット・デメリット
ペット用品を個人で仕入れるにあたり、国内と海外(中国)のどちらから仕入れるかは重要な選択です。
それぞれに明確なメリットとデメリットが存在するため、ご自身のビジネスプランやリスク許容度に合わせて慎重に検討する必要があります。
まずは、両者の違いを比較表で見てみましょう。
項目 | 国内仕入 | 海外仕入(中国) |
---|---|---|
価格 | 比較的高い | 非常に安い |
品質 | 安定している | ばらつきがある |
納期 | 短い(1~5日) | 長い(2~3週間) |
コミュニケーション | 日本語 | 英語・中国語 |
商品の独自性・多様性 | ややみつけにくい | ユニークな商品が多い |
仕入ロット数 | 小ロット対応が多い | 小ロット対応は交渉しだい |
為替リスク | なし | あり |
この表からわかるように、国内仕入れ最大のメリットは、品質の安定性と取引の容易さです。
日本語でのスムーズなコミュニケーションが可能で、納期も比較的短く、不良品などのトラブルが発生した場合の対応も迅速に行いやすいでしょう。
しかし、海外仕入れと比較すると価格が高めになる傾向があり、商品のラインナップも似通ってくる可能性があるため、独自性を出しにくい点がデメリットとして挙げられます。
一方、海外仕入れ、特に中国輸入の魅力は、何といっても価格の安さと商品バリエーションの豊富さにあります。
日本では見かけないデザインや機能を持つ商品を低コストで仕入れられるため、高い利益率を期待でき、ショップの個性を際立たせることが可能です。
しかし、その反面、品質にばらつきがあったり、納期が長く不安定だったりするリスクが伴い、言語の壁や商習慣の違い、関税・輸入手続きの煩雑さも考慮しなければなりません。
輸入代行業者を利用することで、これらのデメリットを軽減することも可能です。
どちらの仕入れ先を選ぶかは、重視するポイントによって異なります。
安定性や手軽さを優先するなら国内、価格や独自性を追求するなら海外、あるいは両者を組み合わせてリスク分散を図るなど、ご自身の戦略に合わせて最適な方法を選択すればいいでしょう。
初期投資を抑えるための戦略とコツ
個人でペット用品の仕入れを始める際、多くの方が懸念するのが初期投資ですが、以下の戦略とコツをおさえれば少ない資金でもスタートできます。
戦略とコツ
- 少量から始める
- ドロップシッピングを活用する
- 仕入れ先との価格交渉
- ニッチな商品に絞る
これらの戦略やコツを組み合わせ、無理のない範囲で始めることが、個人でのペット用品仕入れを成功させるための第一歩です。
それぞれの内容を見ていきましょう。
少量から始める
最初から大量に仕入れるのではなく、テストマーケティングを兼ねて最小ロットで注文しましょう。
これにより、売れ行きが悪かった場合の在庫リスクを最小限に抑えられます。
ドロップシッピングを活用する
ドロップシッピングは、在庫を持たずに商品を販売し、注文が入ったらメーカーや卸売業者から直接顧客へ発送してもらう仕組みのことを言います。
在庫リスクはゼロになりますが、利益率は低くなる傾向があり、発送元の管理が難しい側面もあります。
仕入れ先との価格交渉
特に海外仕入れでは、ある程度の数量をまとめて発注することで単価を下げられる可能性があります。
ただし、個人で始める場合は無理な交渉は避け、信頼関係を築くことを優先しましょう。
ニッチな商品に絞る
競合の少ない特定のジャンルや、特定のニーズに応える商品に特化することで、少ない初期投資でも目立つ存在になり得ます。
例えば、特定の犬種専用のグッズや、オーガニック素材にこだわったフードなどが考えられます。
個人事業主としてペット用品を仕入れるメリット

ここでは、個人事業主としてペット用品を仕入れる具体的なメリットを3つの観点から詳しく解説します。
リスクを抑えつつ、自分のアイデアを形にできる楽しさを感じられるはずです。
低リスクで始められる
ポイント
法人を設立する場合と比較して、開業手続きが簡単で費用も抑えられます。自宅をオフィス兼倉庫として利用すれば、事務所家賃などの固定費もかかりません。
仕入れに関しても、前述の通り、国内のオンライン卸サイトや海外のプラットフォームを活用すれば、小ロットからの仕入れが可能です。
これにより、初期の在庫投資を最小限に抑えることができます。
万が一、事業がうまくいかなかった場合でも、抱える在庫が少なければ損失を最小限に食い止められます。
この「始めやすさ」と「撤退のしやすさ」は、特に副業として始めたい方や、初めて自分でビジネスを行う方にとって大きな安心材料となるでしょう。
商品の選定と販売戦略の自由度
ポイント
企業のように、組織の承認プロセスやブランドイメージの制約を受けることなく、自分の「好き」や「こだわり」を反映した商品ラインナップを構築できます。
大手ペットショップでは扱っていないようなニッチな商品を見つけ出し、それを求める顧客層にダイレクトにアプローチできるのは、個人ならではの強みと言えるでしょう。
仕入れ先も、国内の卸業者だけでなく、中国をはじめとする海外の工場やメーカーと直接交渉することも可能です。
販売戦略においても、自社のオンラインショップを開設する、Amazonや楽天市場などの大手ECモールに出店する、InstagramなどのSNSを活用して販売するなど、多様な選択肢の中から最適な方法を選べます。
柔軟な仕入れ計画が立てられる
ポイント
個人事業主は、市場のトレンドや顧客の反応をダイレクトに感じ取り、それに応じて迅速に仕入れ内容や量を調整することが可能です。
例えば、SNSで特定のタイプのペットトイが話題になっているのを見つけたら、すぐに小ロットで仕入れてテスト販売を開始できます。
逆に、売れ行きが鈍い商品は、早めに仕入れを停止したり、セールで売り切ったりする判断もスピーディーに行えます。
また、仕入れ資金の状況に合わせて、仕入れのペースを調整することも容易です。
この柔軟性が、変化の激しい市場環境において、個人事業主が生き残るための重要な要素となります。
個人でできるペット用品仕入れの具体的な方法

ここでは、国内のオンライン卸サイト、海外のECサイト、そして海外から直接仕入れる際の具体的な手順について、おすすめのプラットフォームを交えながら解説します。
これらの情報を活用し、あなたに合った仕入れルートを見つけましょう。
国内オンライン卸サイトのおすすめ5選
国内での仕入れは、言語の壁がなく、スピーディーな取引が期待できるため、初心者の方にもおすすめです。
近年、個人事業主や小規模なネットショップ運営者でも、利用しやすいオンライン卸サイトが増えています。
ここでは、特におすすめの国内オンライン卸サイトを5つ紹介します。
NETSEA(ネッシー)

出典:NETSEAホームページ
日本最大級の卸売・仕入れサイトで、アパレル、雑貨、食品など幅広いジャンルを扱っており、ペット用品の取り扱いも豊富です。
多くのサプライヤーが出展しており、1点から仕入れ可能な商品も多数あります。
登録料・月額利用料が無料なのも魅力で、個人事業主でも登録しやすいため、まずはここから探してみるのが良いでしょう。
SUPERDELIVERY (スーパーデリバリー)

こちらもNETSEAと並ぶ大手卸売サイトで、アパレルや雑貨に強みを持ちます。
デザイン性の高い商品や、こだわりのあるブランドの商品が多く、ペット用品に関しても、おしゃれなウェアやグッズが豊富です。
月額利用料がかかりますが、その分、質の高いサプライヤーが集まっている傾向があります。本格的にショップを運営したい方におすすめです。
PETポチっと

PETポチっとは、取扱商品2万点以上を誇る、日本最大級のペット商品卸売り・仕入れ専用サイトで、通販事業者へ向けての販売も行っています。
1点からの小ロットにも対応しており、翌日発送も可能です。
会員登録料や年会費も無料で、会員登録で初回送料が無料になるので、まずはお試しで使ってみるといいでしょう。
orosy(オロシー)

出典:orosyホームページ
比較的新しいサービスですが、D2Cブランドやスタートアップ企業のこだわりの商品を多く扱っているのが特徴です。
ユニークでストーリー性のあるペット用品が見つかる可能性があります。
委託販売(在庫リスクなし)や買取仕入れ(掛け率が良い)など、多様な取引形態を選べる点も魅力です。
感度の高いショップを目指す方に適しています。
TopSeller(トップセラー)

主にドロップシッピングに特化した仕入れサイトで、在庫を持たずにネットショップを運営したい個人事業主に向いています。
ペット用品の取り扱いもありますが、他の大手サイトに比べると種類は少ないかもしれませんが、在庫リスクなしで始められる点は大きなメリットです。
海外通販サイトおすすめ5選
海外からの仕入れ、特に中国からの仕入れは、価格競争力と商品バリエーションの豊富さが最大の魅力です。
個人でも利用しやすい海外通販サイト(ECプラットフォーム)を活用すれば、比較的簡単に仕入れが可能です。
ここでは、ペット用品の仕入れにおすすめの中国ECサイトを5つ紹介します。
1688.com

中国国内向けのB2B型卸売ECサイトで、出店店舗が工場直営店や卸売業者であるため、高品質で安価な商品が手に入りやすいです。
OEM製品も提携工場を通じて比較的簡単に取り組めるため、日本でも人気が高く、多くの事業者が利用しています。
ただし、サイトは中国語のみで、基本的に中国国内の銀行口座や決済手段が必要です。
そのため、個人で直接利用するのは難しく、通常は輸入代行業者を利用して仕入れます。
Taobao (タオバオ)

出典:Taobaoホームページ
中国最大のCtoC型ECサイトですが、小規模な工場や個人商店なども多数出店しており、ユニークな商品が見つかることがあります。
こちらも中国国内向けのため、1688.comと同様に輸入代行業者を利用するのが一般的です。
最新トレンドの商品をいち早く見つけたい場合に活用できます。
AliExpress (アリエクスプレス)

BtoCまたは小規模BtoB型の越境ECサイトで、1点からでも購入でき日本の指定住所まで店舗が直送手配してくれるのが大きな特徴です。
サイトも日本語に対応しており、比較的簡単に利用できますが、中国ECサイトの中では、価格設定が少し高目です。
DHgate.com(ディーエイチゲート)

こちらもB2C型、あるいは小規模B2C型ECサイト向けプラットフォームで、AliExpressと似た位置づけです。
中小企業や個人事業主向けのサプライヤーが多く、電子機器やアパレルに強いですが、ペット用品も豊富に見つかります。
エスクローサービス(支払い保全)があるため、比較的安全に取引できます。
Alibaba (アリババ)

世界最大級のBtoB(企業間取引)プラットフォームで、中国をはじめとする世界中のメーカーや卸売業者が多数出展しています。
圧倒的な商品数と価格の安さが特徴ですが、基本的には大ロットでの取引が前提となります。
しかし、サプライヤーによっては交渉次第で小ロットに対応してくれる場合もあります。
品質や取引条件の交渉、英語でのコミュニケーション能力が必要なため、本格的な輸入ビジネスを目指す方向けと言えます。
海外からの仕入れ方法
海外、特に中国からペット用品を個人で仕入れる場合、いくつかのステップと注意点があります。
ここでは、一般的な流れを6つのStepを通じて解説します。
Step1:仕入れ先・商品の選定
まず、前述の中国ECサイトをリサーチし、扱いたい商品と信頼できそうなサプライヤーを見つけます。
サプライヤーの評価、取引実績、レビューなどをしっかり確認し、気になる商品があれば、まずはサンプルを取り寄せるのがおすすめです。
Step2:交渉と発注
価格、最小発注数量(MOQ)、納期、支払い条件などを、サプライヤーと交渉します。
特にAlibaba.comや1688.comは、代行業者経由で交渉するのが一般的で、条件が合意できたら、正式に発注します。
Step3:支払い
支払い方法は、クレジットカード、PayPal、銀行送金(T/T送金)、またはプラットフォームが提供するエスクローサービスeなどを利用します。
安全性を考慮すると、エスクローサービスの利用が推奨されますが、代行業者を利用する場合は、代行業者へ日本円で支払えるので便利です。
Step4:国際輸送
輸送方法には、国際郵便、クーリエ便(DHL、FedEx等)船便などがあります。
少量・軽量であれば国際郵便やクーリエ便が手軽ですがコストが高めで、大量・重量物であれば船便が安価ですが時間がかかります。
輸送方法と費用はサプライヤーや代行業者と相談して決定しますが、輸送中の事故に備え、保険をかけることも検討しましょう。
Step5:輸入通関と関税
商品が日本に到着すると、税関で輸入通関手続きが行われ、商品代金や輸送費の合計額に応じて、関税および輸入消費税が課税されます。
通常、国際郵便やクーリエ便の場合は、配送業者が通関手続きを代行し、配達時に請求されることが多いです。
一定額以上になると自身での手続きや、通関業者への依頼が必要になることもあります。
Step6:検品と受け取り
商品が届いたら、すぐに数量や品質を確認(検品)し、不良品や破損があった場合は、速やかにサプライヤーや代行業者に連絡し、対応を求めましょう。
輸入代行業者を利用すると、検品は中国側で行われることが多く、煩雑な手続きの多くを任せられスムーズに進めやすいです。
海外からの安くペット用品を仕入れる方法につきましては、下記記事が参考になります。
個人仕入れにおすすめのペット用品ジャンルと人気商品

ここでは、個人での仕入れにおすすめのペット用品ジャンルと、近年人気が高まっている具体的な商品カテゴリーを3つご紹介します。
これらの情報を参考に、あなたのショップの個性を際立たせる商品を見つけてください。
クール素材のペット用ウェア
夏の暑さ対策として、クール素材を使用したペット用ウェアは、近年、非常に人気が高まっているジャンルです。
個人で仕入れるメリットとしては、まず「季節性が明確」であるため、仕入れや販売の計画が立てやすい点が挙げられます。
春先から仕入れを開始し、夏本番に向けて販売を強化するといった戦略が有効です。
おすすめ商品

多機能で便利なペットベッド
ペットベッドは定番商品ですが、近年は単に寝る場所というだけでなく、様々な付加価値を持った「多機能ベッド」が人気を集めています。
個人で仕入れるなら、こうしたユニークな機能を持つベッドに注目するのもおすすめです。
おすすめ商品

アウトドアにもぴったり!ペット用レインコート
ペットと一緒にアウトドアを楽しむ飼い主が増える中で、雨の日でも散歩や外出ができる「ペット用レインコート」の需要が高まっています。
単に雨を防ぐだけでなく、機能性やデザイン性にこだわった商品が人気です。
個人で仕入れる場合、このレインコートは狙い目のジャンルの一つと言えるでしょう。
おすすめ商品

まとめ
個人でも、適切な知識と方法を身につければ、ペット用品の仕入れ・販売ビジネスを始めることは十分に可能です。
信頼できる仕入れ先を見極め、国内・海外それぞれのメリット・デメリットを理解した上で戦略を立てることが重要となります。
個人事業主ならではの自由度と柔軟性を活かし、独自のセンスで商品を選定し、魅力的なショップを作り上げることができるでしょう。
今回ご紹介した具体的な仕入れ方法やおすすめのサイト、人気の商品ジャンルなどを参考に、最初の一歩を踏み出してみてください。
弊社、THE CKB(直行便)は、1688.comの優良工場をはじめ、多くのサプライヤーと提携している輸入代行業者ですので、中国輸入に興味のあるかたは、いつでも下記よりお問い合わせください。
