アリババ(1688.com)で中国輸入を成功に導くリサーチの秘訣を画像で徹底解説!
今回の記事では、中国輸入ビジネスを始める人にとって、非常に大切なリサーチを中心に解説します。中国輸入による商品の販売は、ここ10年の間にすっかり定着し、販路もアマゾンなどの大手ECサイトを中心に、それぞれの特色を生かした商品の販売を繰り広げています。
日本で販売されている中国製商品の種類は本当に多岐にわたりますが、仕入先として選ばれているのはアリババが圧倒的に多いです。そのアリババはアリババグループと呼ばれ、複数の形態の異なるECサイトから成り立っています。
今日はその中から、もっとも中国輸入ビジネスに利用されている1688.comでのリサーチを中心に解説したいと思います。
目次
アリババグループの1688.comとは?
中国輸入を検討するうえで仕入先として外せないのがアリババです。
「中国輸入と言えばアリババ」と代名詞になっているほど、仕入先として広く認知されています。
しかし、そのアリババを正確に理解している人は少ないかも知れません。なぜなら、アリババという名前で検索すると出て来るのはAlibaba.comですが、アリババグループには下記のように多くのECサイトがあり、BtoB(企業間取引)、BtoC(企業消費者間取引)、CtoC(消費者間取引)などその形態はさまざまだからです。
- Alibaba.com : BtoB ECサイト(ワールドワイド)
- 1688.com : BtoB ECサイト(中国国内)
- Tmallcom(天猫):BtoC ECサイト(中国国内)
- AliExpress: BtoC ECサイト(ワールドワイド)
- Taobao.com : CtoC ECサイト(ワールドワイド)
結論から先に言いますと、この中で日本人が仕入先として最も利用しているのは1688.comです。BtoBの卸売業ECサイトなので、商品が安く品質もいいものが多いのがその理由です。直営工場と交渉して、OEM商品を開発して日本で売ることも可能です。形態は中国国内向けECサイトなので、支払いには中国の銀行口座が必要であり、発送は中国国内に限られるので、輸入代行業者へ依頼して輸入するのが基本ですが、それでもトータルコストが一番安いのです。
Alibaba.comも卸売業で、中国のメーカー企業が世界展開しているECサイトです。全ての企業で英語のやり取りが可能であり、中には日本語が通じる企業もあります。全世界に向けての発送に対応していますが、残念ながらこの送料が高目なので、仕入先として1688.comの方が選ばれやすいのです。
日本ECサイトで売れる商品リサーチ
中国輸入ではOEM商品を取り扱って差別化をしている業者も増えていますが、初心者の場合はまずは売れる商品を仕入して販売するところからスタートするといいでしょう。
最初は何を販売するか、決まっていないと思います。
そこでアマゾン、楽天市場、メルカリ、ヤフーショッピング、ヤフオクなど、自分が販売しようとしているプラットホームで何が売れているかリサーチをします。
自分がすでに販売しようと決めているカテゴリーや商品があれば、調べやすいかも知れません。しかし、決まっていない場合は仕入しやすく、売れやすいカテゴリーを攻めることが大切です。
売れやすい商品カテゴリーを攻める
中国輸入で売られている商品の殆どがノーブランドで、人気のカテゴリーには以下のようなものがあります。
- ファッション
- アクセサリー
- ベビー用品、キッズ用品
- スマホアクセサリー
- 車、バイク、自転車のパーツ
- ペット関連グッズ
- アウトドア用品
- スポーツ用品
- インテリア雑貨、生活用品
- 工具
つまり、日本製やブランド品よりも安くて便利であるのが特徴なのです。似たような商品なら、安い方にしとおこうという消費者心理ですね。中国は地理的に近いと言えど、輸入にかかる国際輸送費や付随する費用もばかにならないため、小さくて軽めの商品がよく取り扱われています。
このあたりの情報をもとに、リサーチして売れ筋を探すのがいいでしょう。
例えば、アマゾンや楽天市場、ヤフーショッピングであれば売れ筋ランキングをカテゴリー別で見ることができます。また、検索窓へ、「ノーブランド」と入れて対象を絞ると、中国製品にヒットする確率が非常に高まります。その際、カスタマーレビューが4つ以上とか、価格帯を指定すればより得たい情報へアクセスできます。
商品リサーチをしながら、売れている中国製品を扱っていて販売者としても評価の高いセラーを見つけ、取り扱い商品を真似する方法があります。最初から自力で売れる商品を数多く探し出すことは難しいので、すでに成功している人の商品を参考にして出品しながら、どういった商品が売れるのかという感覚を掴んでいくのです。
ただし、出品者の中には無在庫販売を行っている場合があり、出品数が1,000件以上などと異常に多かったり、販売元が中国である場合はあまり参考にならないので対象から除外しましょう。
販売しない方がいい商品カテゴリー
売れやすいカテゴリーとは逆に、絶対に扱わない方がいいカテゴリーもあります。
まずは電化商品に代表されるコンセントがついた電源がからむものです。輸入販売するには、検査で安全確認をして、PSEマークを発行し産業省の許可を取ることが必要ですので、非常に手間がかかります。
また中国で販売されているハイブランド商品は偽物が多いので、取扱わない方が無難です。日本アニメのキャラクターグッズなども、中国では商標権や著作権を無視して多く販売されていますが、仕入が安いから儲かると思って日本で売ると、違法行為とみなされます。実際に転売して逮捕されたニュースもありますので、気をつけましょう。
輸入禁止商品を扱うのは論外ですので、事前に税関のHPでそれらの知識をしっかりと身につけて遵守する必要があります。
※輸入禁止品や規制品についての詳しい情報は、税関の「輸出入禁止・規制品目」に 関するサイトを参照下さい。
アリババ(1688.com)でのリサーチ
売りたいカテゴリーや商品が決まると、アリババでリサーチをして仕入先を探します。その際の方法として、キーワードリサーチと画像リサーチの方法があります。それぞれを説明しますので、まずは1688.comへ下記URLからアクセスしましょう。
1688.comは中国語サイトですので、パソコンでGoogle chromeを利用し日本語への自動翻訳機能を使うことをおススメします。
それでは、それぞれのリサーチの方法を見ていきましょう。
キーワードリサーチ
キーワードリサーチでは、検索窓にズバリ探している商品名やメーカー名を入れます。この方法では商品名やメーカー名があらかじめわかっていて、それが英語名やアルファベットと数字の組み合わせの場合は簡単に探し出せるのですが、そうでない場合は中国語に翻訳して探します。基本的に中国語による検索が一番確実で対象商品も多く表示されます。
※ サイトを日本語に自動翻訳した状態で検索窓に日本語を入れても検索が可能ですが、精度が悪いため探している商品が出てこない場合があります。
中国語に翻訳するときは、Google翻訳が便利です。
日本語から中国語への翻訳の場合は、左に日本語、右に中国語(簡体)を設定して、左に日本語を入れると自動的に右に翻訳された中国語が表示されます。
この時の注意事項として、複数の単語を並べる場合は、スペースではなく改行で区切ります。そうすることで、翻訳結果が変わるからです。
例えば「リュックサック・グレー・軽量」の3つの日本語を翻訳する時、スペースで区切ると下記のような結果になります。
それを改行で区切ると以下のようになるのです。
また、検索結果は一つしか出ませんが、中国語では他の漢字を使うこともあります。例えば、先ほどのリュックサックで出た中国語をクリックすると、下図のように同じ意味の中国語がプルダウン表示されますので、リサーチの深堀りをしたいときに便利です。
商品名はわかっていなけれど、例えばグレーのリュックサックの売れ筋を探したいというときも、キーワード検索を使います。
先ほどの翻訳結果の例を使って、検索窓に「背包 灰色的」と入れてエンターします。すると下図のように該当する商品がズラッとでてきます。
これを眺めていてもどれが良く売れている商品なのか分りませんが、下図のように赤丸の「成交额」の文字をクリックすることで、検索されたグレーのリュックサックを1688.comで売れている順に並べ変えることが出来ます。
売れ筋ベスト3を見やすくクローズアップすると下図のようになり、価格(¥表示ですが中国元です)の横にある表示で販売規模を知ることができます。例えば売れ筋No.1の商品でみると、「成交160万+元」は、「160万元÷15元(販売価格)」と計算することにより、およそ10万7,000個も売れていることがわかります。こういった方法で売れ筋の仕入商品を探すことも可能です。
画像リサーチ
アリババのECサイトでは商品を画像で検索することが可能です。
1688.comの場合、下図のように検索窓の赤丸で囲んだ箇所にカメラマークがありますね。ここから商品画像をアップロードすることによって、サイト内の同じ商品かあるいは似通った商品を検索できるのです。
具体的には、あらかじめアマゾンなどでピックアップした検索したい商品の画像を、PCの分かりやすい場所に保存しておきます。そして、カメラマークをクリックして、下図のように検索したい画像の保存先から、その商品画像を選び赤丸で囲んだ「開く」ボタンを押してアップロードします。
そうすると下図のように、検索結果として同じ商品や類似商品がズラッと出てきます。画面の大きさの関係ですべてを表示しておりませんが、ほぼ同等の商品も含めると50以上の出品がありました。この時、サイトを日本語翻訳しておくと、内容がわかりやすくて便利です。
この中から仕入先とする店舗を選ぶのですが、キーワード検索で紹介した「成交额」ボタンをクリックすることによって、検索された商品を売れている順に並べることが出来るので、是非利用しましょう。店舗を選ぶ際の目安は、次で説明します。
1688.comで優良な店舗を選ぶポイント
1688.comでは出品商品の種類も多いですが、出品している店舗もかなりの数に上ります。上図のように同じ商品でもこれだけ多数の店舗からの出品ありますので、そこから取引する仕入先を決めるのは大変です。
仕入先として価格が安いことに越したことはないですが、極端に安い場合は製造過程で手抜きが合ったり、素材が悪かったりするので、必ず店舗の評価を確認しましょう。
1688.comでは、下図のように赤矢印で示した店舗名にカーソルを合わせると、赤丸で囲んでいるような店舗情報がポップアップで表示されます。
赤丸部分で見るべきポイントは下記の通りの①~⑤の項目です。
番号順にポイントを説明します。
①営業年数は最低1年程度欲しいですね。もちろん長ければ長いほど商品力や高い品質、資金力があるということになるので取引先として信用できます。
②取引ランクは直近30日の売上規模ですので、マークが多いほどいいと判断できます。
③店舗運営形態で、下記のような意味となります。
・生产厂家:工場直営(オリジナル商品の対応が可能)
・经销批发:卸売業者(オリジナル商品の対応が不可)
中国輸入転売は、売れる商品を見つけた場合、他の業者との差別化がキーポイントとなりますので、将来OEMビジネスを予定している場合は、「生产厂家」を選んでおくといいでしょう。
④はリピート率です。15%以上あれば悪くない店舗と判断されています。
⑤は店舗に関するそれぞれの情報が1~5で評価されたものです。
商品品質の指標が満点であれば安心ですが、「3」くらいだとちょっとどうかなと迷うこともあるでしょう。そういった場合は、日本のECサイトでもよくあるユーザーレビューが役に立ちます。
ユーザーレビューは、下図のように業者の個別サイトの下の方に「买家评价」というタグがあるので、それをクリックすることで参照できます。
星印を見るだけでもなんとなく評価レベルはわかりますが、下図のように日本語翻訳機能を使って内容を見ていくことでより詳しい情報が取れます。少し訳が不自然なところはありますが、十分意味は取れますね。
こうして商品価格だけでなく、店舗の評価や評判も加味して取引先を決めます。販売価格は購入数量によって変わりますが、その条件も店舗によってさまざまですので、取引候補の店舗は詳しく調べて予算と仕入台数のバランスから判断するのがいいでしょう。
取引したい優良店舗が見つかった場合、その店舗が販売している他の商品からよく売れているものを新たな仕入候補とするのもいいでしょう。リサーチをきっちりと行い仕入先とした大丈夫と判断した店舗なので、安心してラインナップを追加し販売ボリュームを増やすことができます。
コスト計算で利益を確認
リサーチをして商品や仕入先を決める際に、もうひとつ重要なポイントが、どれくらい利益がでそうかざっくりとコストを出し試算しておくことです。
中国輸入は国をまたぐビジネスになるので、商品代金以外にも下記のようにいろいろ経費がかかります。
- 梱包材料費
- 中国国内送料
- 国際送料
- 関税と消費税
- 日本国内送料
- 販売手数料
- 国内倉庫利用料金
- 輸入代行費用
1688.comは中国国内向けBtoBのECサイトですので、日本まで商品を引っ張ってくるには個人では非常に手間がかかります。そこで輸入代行業者を利用するのが一般的なのです。その際、依頼する作業内容や仕入の量によって費用内容も変わってきますので、あらかじめラフにコストを見積もる必要があります。
中国輸入の最大の魅力は仕入価格の安さですが、こういった費用の見積もりを誤ると最悪利益が出ないことにもなります。特に輸入代行業者の手数料はだいたい5~15%で、業者によって大きな違いがあります。また手数料が安くても別途費用がかかるケースもあるので、自分のビジネススタイルに合わせてリーゾナブルな方法を選びましょう。
まとめ
今回は中国輸入ビジネスでもっとも一般的な中国のECサイトである1688.comでのリサーチ方法を中心に解説しました。仕入価格が非常に安いため、売れる商品を見つけたらビジネスを拡大するチャンスも膨らみます。
しかし参入者も毎年あるため、ライバルが増えて価格競争になるリスクも否めません。その対策として、いつまでも単純な転売に頼っているのではなく、見つけた儲かる商品を自社のオリジナルブランド商品としてOEM化することを視野にいれる必要があります。
中国輸入で1688.comのようなBtoB型のECサイトを利用するメリットはまさにそこにあり、前述した店舗運営形態が「生产厂家」である工場直営店に最初から絞って取引をしていると、信頼関係もできてオリジナル商品の開発がスムーズにいくでしょう。
弊社「THE直行便」が提供しているサービスの中でも、このOEM代行サービスによるオリジナル商品の開発・販売支援にかなりの力を入れています。日本語に精通したスタッフが間に入って、あなたのビジネスを力強くバックアップしますので、関心のある方は是非、ご検討ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!