タオバオで中国輸入を成功に導く リサーチの秘訣を画像で徹底解説!

前回は中国輸入ビジネスにもっとも利用されている1688.comでのリサーチ方法を具体的に画像を用いて説明しました。今回は、世界最大級のCtoC型ECサイトであるタオバオ(淘宝网)でのリサーチ方法を見ていきます。
目次
アリババグループのタオバオ(淘宝网)とは?
タオバオ(淘宝网)は2003年にアリババグループが設立した、世界最大級のC2C型ECサイトです。タオバオという名前は「見つからない宝物はない、売れない宝物はない」という意味を持ち、その出品数は10億点以上と圧倒的です。
アリババグループについては、前回説明しました通り下記のような多くのECサイトを擁する世界最大のオンラインモバイルコマースカンパニーです。
- Alibaba.com : BtoB ECサイト(ワールドワイド)
- 1688.com : BtoB ECサイト(中国国内)
- Tmallcom(天猫):BtoC ECサイト(中国国内)
- AliExpress: BtoC ECサイト(ワールドワイド)
- Taobao.com : CtoC ECサイト(ワールドワイド)
アリババグループはこれらのECサイト以外にも、エンターテインメント事業、ファイナンス事業、ロジスティック事業など数多くのビジネスを世界中に展開しています。
前回紹介しました1688.comは中国国内向けのBtoB型 ECサイトですが、今回紹介するタオバオは世界展開しているCtoC型ECサイトです。つまり一般消費者同士の取引が可能なマーケットプレイスで、その形態は日本の楽天市場に近いものがあります。
しかし、タオバオの登録者数は5億人を超え、取引量は中国全土のオンラインショッピング市場のおよそ80%を占めるので、規模の大きさでは比べものになりません。
タオバオの最大の特徴は、その圧倒的な出品数と商品の種類が豊富なことです。見つからない宝物はないと言う社名の意味も偽りではありません。CtoC型なので1個単位という小ロットからの取引が可能で、個人ユースにも対応しています。
日本ECサイトで売れる商品リサーチ

タオバオで輸入商品をリサーチする前に、まず何を売るのかを最低限カテゴリーまでは決めておいた方がスムーズです。
前回の記事では、アマゾン、楽天などの売れ筋ランキングから調べる方法を簡単に紹介しました。今回はタオバオがCtoC型EC サイトであることから、個人による中国輸入転売の販売先として利用されることが多いメルカリを例にしたリサーチを紹介します。
中国輸入で良く販売されている商品カテゴリーは前回記事と同じですが、メルカリではユーザー層が20、30代の若年層が多いことや、商品が軽くて送料が安いので個人でも扱いやすいことから、ノーブランドのレディースアパレルやアクセサリーなどが人気です。
メルカリの中国輸入商品で何が売れているかをリサーチするには、カテゴリーを絞って検索窓にズバリ「ノーブランド」や「中国輸入」「海外製品」というキーワードを入れます。
その際に、下記のような検索条件を追加して絞ると、実際に売れていて利益が取れる中国輸入商品にヒットする確率が高くなります。
絞り込み条件はメルカリサイトの左端でありますので、上から主な条件を下記のように設定していきます。ここではレディース商品を例にとって説明します。
- キーワード:ノーブランド (又は「中国輸入」「海外製品」)
- カテゴリー:レディース(ワンピース、バッグなど小カテゴリーに絞るのもありです)
- 価格:3,000円以上 (1,000円以上の粗利が取れる可能性がある商品に絞る)
- 商品の状態:新品、未使用
- 販売状況 :売り切れ(実際に売れている商品だけを表示させる)
この絞り込みよって得られた検索結果を商品の人気のある順に並べ変えます。方法は、下図の赤丸で囲んだ右上の「おすすめの順」をクリックすると、プルダウンメニューが表示されますので、その中から「いいね!」順を選びます。

中国輸入商品の画像には、下記のような特徴があるので、並び替えた画像をそれらのポイントに従ってチェックしていきます。
- 画像がプロによる撮影ような綺麗なもの
- モデルが外国人
- 中国語が映り込んでいる
仕入候補とする商品は、その販売ページで詳細を見ます。中国輸入品であれば、「中国輸入品」という直接的な表現から、「インポート品」「輸入品」「ノーブランド品」などという説明が書いてありますので、それを確認します。
そのようにして、仕入候補の商品の画像と商品タイトルを収集します。同じ画像の商品が何度も出て来れば、それだけメルカリで売れているということですので、人気商品の可能性が強いです。
タオバオでのリサーチ

仕入候補の商品リストがある程度できたら、それらの商品や類似品をタオバオでリサーチします。リサーチ方法は、1688.comと同様にキーワードリサーチと画像リサーチの2つがあります。それぞれを説明する前に、まずはタオバオへ下記からアクセスしましょう。
タオバオも中国語サイトですので、パソコンでGoogle chromeを利用し日本語への自動翻訳機能を使うことをおススメします。多少、変な日本語になっていますが、中国語を見るよりずっと分かりやすいです。
キーワードリサーチ
キーワードリサーチは、基本的には1688.comと同じやり方ですが、タオバオのサイトではどのような検索結果が出るのか確認してみましょう。
今回はメルカリで仕入候補としたアパレル商品をリサーチしてみます。ノーブランドのアパレル商品には、メーカー名も商品名もないことが殆どですので、リサーチ対象商品のメルカリタイトルから、いくつかの単語を中国語へ変換します。アマゾンなどの他のECサイトから仕入候補をピックアップしても同様の方法をとります。
例として、下図の水着をリサーチしてみましょう。モデルさんを使ってプロが撮ったとしか思えない綺麗な画像で、まさに中国ECサイトの画像をそのまま流用してメルカリ出品している典型的な例です。同じ画像で「SLOD」と表示されたものがいくつもありましたので、かなりの人気商品と判断して仕入候補に採用しました。
商品ページの詳細蘭で内容を確認してみると、やはりノーブランドのインポート品となっていますので、中国輸入はほぼ確定です。

このタイトルから、「水着レディース」「体系カバー」「セクシーオールインワン」という3つの単語が拾えますので、これらをグーグル翻訳で中国語へ変換すると下図のようになりました。前回の記事でも説明していますが、この時にそれぞれの単語は改行して検索に掛けると、それぞれの単語に対する中国語の翻訳結果が出ます。

これをそのままタオバオの検索窓へコピー&ペーストします。タオバオの検索窓で複数の単語を検索するときは、単語と単語の間に半角スペースを入れる必要があります。しかし、グーグル翻訳の結果をそのまま検索窓へ貼り付けると、半角スペースが自動的に入るのでとても便利です。
このケースでは、3つの単語の中に「机身盖(体系カバー)」という言葉が入っており、これがスマホカバーのような商品も引っかけて検索結果に出てくるので、「泳装女士(水着レディース)」と「性感多合一(セクシーオールインワン)」の2単語だけで検索し直しました。その結果が下図になります。

しかし、これではどの水着が良く売れているのか分からないので、販売数量が多い順番に並べ変えます。その方法として、画像の最上段に上にある文字列の左から2番目の文字をクリックします。

上図では見えにくいかも知れませんが、「销量」という中国語で、翻訳すると「売上高」となります。つまり、このボタンを押すと売上量の大きい順に並べ替えができるのです。
その並べ替え結果が下図の通りであり、この売上高の高い商品から何種類かを仕入れていくと、闇雲に仕入するよりも販売につながるでしょう。

画像リサーチ
画像リサーチは、キーワードリサーチでなかなかお目当ての商品がヒットしない場合でも、リサーチ対象の商品に辿り着ける確率が非常に高いリサーチ方法です。中国語に翻訳する必要もないので、非常に便利です。
タオバオでもかつては画像リサーチが可能でしたが、2021年7月よりパソコンでの画像検索はできなくなり、検索窓にあったカメラマークも無くなりました。スマホのアプリユーザーが年々増え、逆にパソコンによる利用者が減っていることが理由らしく、スマホアプリのタオバオは、2022年7月現在でも画像検索が可能です。
しかし、中国輸入にしっかり取り組む者にとっては、やはりパソコンで画像検索したいですね。ある筋から聞いた情報ですが、実は今でもそれは特別なURLから可能なのです。詳しい説明は割愛しますが下記の「タオバオ画像検索がパソコンで可能なサイト」をクリックすると、検索窓にカメラマークがついたタオバオのPCサイトへ移動できるので試してみてください。
下図のような検索窓にカメラマークがついたタオバオサイトへ移動します。

こちらのサイトを利用して、キーワードリサーチで使った水着の商品を画像リサーチしてみましょう。
下図のように
- 赤矢印でカメラマークをクリックし、保存した画像を呼び出して
- 赤丸の検索したい画像をクリックして、
- 赤丸の「開く」ボタンを押下してアップロードします。

そうすると下図のように、同じ画像や類似画像がヒットして表示されます。この下にも同様の画像が並び、この商品をタオバオで販売している店舗が全部で28店あることがわかりました。その店舗の中から一つ選んで商品を仕入れるのですが、その際の店舗選びのポイントがありますので、次章で説明します。

タオバオでの優良店舗の見つけ方
タオバオはCtoC型ECサイトで、出品する際に審査もなく誰でも店舗をオープンして販売できます。このため店舗によっては商品品質が悪かったり、届いた商品が間違っていたりということもありますので、慎重に店舗を選ぶ必要があるのです。
タオバオでの優良店舗選びのおススメの基準は下記の通りです。選ぶ際は、それらの要素を総合的に判断して決めます。
- 金マーク・Tモールマークが付いている店舗を選ぶ
- 信用度マークでダイヤが3つ以上の店舗を選ぶ
- 5段階評価項目で4.7以上の店舗を選ぶ
- 判断に迷うときは購入者レビューを参照する
それぞれの基準を詳しく見ていきましょう。
金マーク・Tモールマークが付いている店舗を選ぶ
検索結果に現れた画像の下に、下図のように赤丸で囲んだようなマークが入っている店舗があります。これらが金マーク、Tモールマークです。

画像が小さくて見にくいので拡大すると下図のようになり、左が金マークで右がTモールマークです。

- 金マーク: 取引量が多い店舗
- Tモールマーク:TMALL(天猫)出品店
金マークは取引量が多い証ですので、優良店舗とみなすことができます。
また、TMALLというのは、タオバオから派生したBtoC型の店舗で、認定を受けた有名ブランドやその直営店が販売しているため、商品品質に信頼が置ける優良店舗です。日本からもパナソニックやユニクロがTMALLに出店していますので、その高い信頼度が伺えますね。
信用度マークでダイヤが3つ以上の店舗を選ぶ
信用度マークは下図のように店舗の販売ページ右サイドの評価欄において、赤丸で囲った箇所で確認できます。

信用度マークの基準は下図のように定まられており、販売量とお客さんからの評価によって決まります。信頼が多くなっていくにつれてハートマークから、ダイヤマーク、青王冠、金王冠へと4段階評価をステップアップしていく仕組みです。
判断基準として、ハートステータス店だと取引量も少なくそれほど信用が高くない状態ですので、ダイヤマーク3つ以上の店舗を選べばいいでしょう。数字のあとに「分」と表示されていますが、これは「点」のことだと理解しておけばいいです。

5段階評価項目で4.7以上の店舗を選ぶ
これは下図の赤丸部分で確認できるもので、商品説明、サービス、配送の3点を5段階で評価されているものです。

赤丸部分を拡大すると下の通りです。

各項目は以下の通りの内容を評価してもので、各項目が4.7以上の店舗を選べば安心して取引できると判断できるでしょう。
- 描述(商品説明):店舗サイトで説明されている通りの商品が届いたかどうか
- 服务(サービス):質問に対して迅速丁寧な対応であったかどうか
- 物流(配送): 注文してから2-3日以内など迅速に発送してくれたかどうか
尚、TMALLに出品している店舗の場合、信用度マークと5段階評価は販売サイトの上部、下図の赤丸で囲んだところで確認できます。

判断に迷うときは購入者レビューを参照する
仕入候補となる店舗が複数あり、以上の3項目で見ても甲乙つけがたい時は、各販売サイトの下部にある購入者レビューを参照すればいいでしょう。日本語翻訳しておくと、多少表現がおかしくても内容は理解できます。

コスト計算で利益を確認
リサーチの際にもう一つ重要なポイントは、コスト計算をある程度事前にしておくことです。
タオバオの場合は公式転送サービスがあり、タオバオ内の店舗で購入した商品を中国国内提携倉庫で一旦受けたあとで国際発送するところまで対応してくれます。
ただし、複数店舗で購入した商品を倉庫でひとまとめにして目的地まで発送してもらうことは難しく、複雑なアレンジになると中国語での交渉が必要ですので、輸入代行業者を頼ったほうが無難です。
そういった要素を考慮して、中国輸入にかかる下記のような費用をあらかじめざっくりとでも計算しておくと、仕入判断の際に役に立ちます。
- 梱包材料費
- 中国国内送料
- 国際送料
- 関税と消費税
- 日本国内送料
- 販売手数料
- 国内倉庫利用料金
- 輸入代行費用
まとめ
今回は、アリババグループの中でも流通量で最大を誇るECサイト・タオバオでのリサーチ方法について解説しました。CtoC型のマーケットプレイスであることから、前回紹介しました1688.comよりは少し仕入価格が高目となりますが、小ロットから迅速に発送してもらえる利点があります。
取り扱いカテゴリーと出品数は世界最大規模ですので、仕入する商品に困りません。従いまして、中国輸入を始めたいけど副業ベースで小さくビジネスをスタートさせたい人にはおススメの仕入先です。
タオバオは個人でも比較的仕入のしやすいECサイトではありますが、店舗との中国語のやり取りや日本への発送アレンジに不安がある場合は、弊社「THE直行便」が提供しているサービスをご利用頂ければと思います。あなたのビジネスを力強くバックアップしますので、関心のある方は是非、ご検討ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!