中国輸入ODMとは?メリットデメリットからODM先工場の探し方まで徹底解説!
中国輸入に取り組むと、OEMという言葉はよく聞くようになりますが、ODMはあまり聞かないかも知れません。
しかし、ODMはそういった初心者の人でも比較的簡単に自社ブランド製品を持てる方法です。
中国輸入の最大のメリットは何と言っても仕入価格が安いこと。
そして、中国にはそういった低価格商品を製造する優秀な工場が何万軒もあることです。
この環境を最大限に利用したビジネス形態が中国輸入ODMです。
今回の記事では、ODMの魅力と依頼する優良工場の探し方を詳しく解説します。
中国輸入ODMの概要
中国輸入ODMは、グローバルなビジネスに取り組む初心者にとって重要な役割を果たしています。
このセクションでは、ODMの基本的な概念、中国市場におけるその特徴、そしてなぜ多くの事業者がこのアプローチを選択するのかについて詳しく掘り下げていきます。
中国輸入ビジネスにおけるODMとは?
ODMは「Original Design Manufacturing」の略で、依頼主が商品アイデアを工場に持ち込むだけで、あとは工場がそれにもとづき具体的な製品の開発・製造までを行うことを言います。
つまり、商品の企画から設計・開発・製造までを工場に任せ、依頼する事業者は販売だけに専念する方法になります。
ただし、中国輸入ではすでに中国市場にある商品の中から、自社ブランド製品として販売したいものを選び、その工場へ自社ブランドの付与を依頼していることが一般的です。
中国輸入ODMが初心者に向いている理由はまさにこの点で、商品と工場を選ぶだけというお手軽さが特徴です。
ODMとOEMは何が違うのか?
ODMとOEMは、製品開発と製造のプロセスにおいて大きな違いがあります。
ODMでは、前述の通り商品の企画段階から製造までのすべてを工場が担当し、依頼した事業者は製品の販売だけを担います。
一方、OEMでは、事業者が製品の企画から設計・開発までを行い、工場はそれに基づいた製造工程のみを担当します。
ODMもOEMも、最終的には自社ブランド製品として輸入販売しますが、商品の企画から開発までを、どちらが担うかという点で異なるのです。
商品企画から開発までの行程は、それなりに事業経験を積んでいる必要があるため、OEMはODMよりも少し難易度が高いと言えるでしょう。
中国輸入ODMを利用するメリット
中国輸入ODMは初心者でも簡単に自社ブランド製品を持てる方法なので、興味を持たれた方のために、ここではそのメリットをより詳しく説明します。
自社ブランド製品が開発ノウハウなしで持てる
中国輸入ODMの大きなメリットの一つは、製品開発に関する専門的なノウハウがなくても自社ブランド製品を持つころができることです。
ODMでは、製造業者が製品の企画から製造までのすべてを担当するため、委託する事業者は製品開発の複雑なプロセスや技術的な詳細に関与する必要がありません。
これにより、製品開発のノウハウを持たない事業者でも、自社ブランドの製品を市場に投入できるため事業拡大のチャンスが広がります。
自社ブランド製品が低コストで販売できる
中国輸入ODMの利用により、自社ブランド製品の開発コストを大幅に削減することが可能です。
ODMでは、製造業者が既に確立された設計と生産プロセスを提供してくれるため、クライアントはゼロからの製品設計などにかかる高額な初期費用を節約できます。
さらに、大量生産によってコスト削減を図ることで、自社ブランド製品を市場競争力のある価格で提供することができるので、ビジネスの成長と拡大に期待が持てるでしょう。
自社ブランド製品が短期間で販売できる
中国輸入ODMを利用することで、自社ブランド製品を短期間で市場に投入することが可能になります。
通常、製品の開発から販売までには長い時間がかかりますが、ODMでは製造業者が既に確立された設計と生産プロセスを提供するため、この時間を大幅に短縮できます。
特に中国輸入ですでに市場に工場が提供している商品を選ぶ場合、販売までの期間がさらに短くできるでしょう。
商品の選択の際も、すでに市場で評価されている商品を参照できるので、販売予測が簡単にできるという大きなメリットもあります。
中国輸入ODMを利用するデメリット
中国輸入ODMは多くのメリットを持ちますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。
これらの課題を理解し適切に対応することが、ビジネスの成功に不可欠ですので、ここでは、ODMの利用に伴う主要なデメリットについて詳しく探ります。
自社ブランド製品を簡単にマネされてしまう
中国輸入ODMの利用におけるデメリットの一つは、自社ブランド製品が容易に競合他社にマネされるリスクがあることです。
ODMでは、製造業者が提供する既存のデザインやテンプレートを基に製品が作られるため、これらの製品は他のクライアントにも同様に提供される可能性があります。
その結果、市場には似たような製品が多数出回り、独自性を持つ製品を作り出すことが困難になります。
特に自社ブランド製品がヒットして目立つようになれば、競合他社が素早くマネをすることになり得るため、市場での独自性を維持することが難しくなるでしょう。
このため、ODMを利用する際は、製品の独自性を高めるための追加的な戦略や、製品の独占契約などの措置を検討することが重要です。
自社ブランド製品としてのオリジナリティが乏しい
中国輸入ODMの利用におけるデメリットには、自社ブランド製品のオリジナリティが乏しいところにあります。
特に中国市場の人気商品から選ぶ方法では、同業他社も同じ商品を扱う可能性があるでしょう。
その結果として、市場には類似した製品が溢れ、自社ブランドの独自性を際立たせることが困難になるかも知れません。
消費者は独自性と革新性を求める傾向があるため、ODM製品はこれらの要求を満たすのに不十分なこともあります。
そのため、ODMを利用する際は、製品のカスタマイズやブランドストーリーの強化など、他との差別化を図るための追加的な努力が必要なときもあるでしょう。
ODM先工場の事情で品質やコストが変わる
中国輸入ODMを利用する際、ODM先の事情によって品質やコストが変動することがあります。
原材料の価格変動、労働コストの増加、生産設備の更新などは、製品のコストに直接影響を与える可能性があるでしょう。
また、製造業者の品質管理の基準が一貫していないことで、コストを抑えるための素材の変更や製造過程の短縮により、製品の品質に影響が出ることもあります。
これらの変動は、市場での競争力やブランドイメージに影響を与えるため、ODMを利用する際には、事前に契約の中で取り決めを行うなど適切な対策を講じることが重要です。
中国輸入でODMを依頼する優良工場の探し方
中国輸入におけるODMを成功させる鍵は、信頼できる製造工場を見つけることにあります。
しかし、適切な工場を選ぶプロセスは、多くの初心者にとっては未経験の分野のため、どうしたらいいのかと戸惑うでしょう。
そこでここでは、効果的かつ効率的に優良なODM工場を探し出すための具体的なステップと、注意すべきポイントを詳しく解説します。
1688.comを利用する
中国輸入におけるODM工場を探すには、アリババグループの1688.comがオススメです。
このプラットフォームは、中国最大級のB2B型ECサイトであり、幅広い業界の製造業者や卸売業者が出品しています。
1688.comを利用することで、多様な製品カテゴリーと製造業者を一覧でき、自社のニーズに合った工場を効率的に見つけることができます。
価格交渉やサンプル依頼もオンラインで簡単に行えるため、時間とコストを節約しながら適切な工場を見つけることが可能です。
ただし、1688.comは中国国内向けのECサイトなので、中国語でのやり取りや購入条件として中国の銀行口座が必要な場合がほとんどです。
したがって、弊社『THE 直行便』のような輸入代行業者の利用が必須になります。
それでも十分ペイするほど、1688.comは仕入価格が安く済むので、中国輸入に取り組む多くの事業者が利用しています。
1688.comで優良工場を探す方法
1688.comには多くの工場直営店が出品しているので、優良工場をその中から探すのが基本です。
例えば、女性用バックのODM製品を委託する工場を探す時は、下図の赤枠部分をクリックして、女性用アクセサリーのカテゴリへ進みます。
このとき、Google翻訳機能を使ってサイトを日本語で表示させると分かりやすいです。
アクセサリーカテゴリーが下図のようにプルダウンメニューで表示されるので、そのなかから「女性のバッグ」を選択します。
女性のバッグへ進んだら、画面上部で下図の赤矢印のように「工場」を指定します。
これにより、女性バッグを出品している工場直営店に絞ることができます。
左サイドにある小カテゴリを使って、さらに女性バックの種類を絞り込むことも可能です。
ここでは、赤枠で囲んだショップをチェックしました。
チェックした理由は、このショップが1688.comにおいて最高の会員ランクを獲得しているからです。
1688.comには、下記の3つの会員ランクがあります。
- 実力商家(牛マーク)
- 誠心通(誠マーク)
- 無料会員
この中で最もランクが上なのが「実力商家」であり、下記のような条件をクリアしている工場になります。
- 資本金が50万元(約1,000万円)以上、工場の総面積が300平方メートル以上ある
- 独自のブランド を所有しているか、権利所有者によって独占的に許可されている
- 優良ブランドの代理店となっている
- チャットへの応答率50%以上、一部ジャンルでは48時間以内の出荷をしている
- 登録料として年間36,800元(約75万円)を負担している
このことより、実力商家は信頼できる優良工場と言えるのです。
実力商家は、下図で示したように牛マークの称号が表示されていますので、見つけるのは簡単です。
このように実力商家の中から複数の工場直営店を選び、その中から人気が出そうな商品を選ぶといいでしょう。
商品を選ぶ際には、サンプルとしていくつか購入し、実際の商品品質や納品スピード、ショップの対応などを見ることが重要です。
このようなプロセスを通じて自社ブランド製品とする商品を決め、工場直営店と契約すれば中国輸入ODMが完了です。
まとめ
今回の記事では、中国輸入ODMの基本から、優良工場の見つけ方までを詳しく解説しました。
中国輸入ODMは、初心者でも短期間かつ低コストで自社ブランド製品を持てる、とても魅力的なビジネススキームです。
一方で、オリジナリティに乏しいため、ヒット商品を競合にマネされやすく、コストや品質が変わる可能性もあるため、これらを理解して対処する準備が必要です。
また、記事内で説明したように、やり取りは中国語となり、商習慣の違いから取引において誤解を生じることもあるので、輸入代行業者の利用は欠かせません。
そのような対応の上で1688.comを効果的に活用し、信頼できる工場との連携を築くことで、中国輸入ビジネスをさらに拡大できるでしょう。
中国輸入ODMは、特に初心者の方におススメの方法ですので、興味を持たれたかたはぜひ弊社「THE 直行便」へご相談ください。