子供服OEMを小ロットで始める方法｜発注の流れ・少量生産工場のおすすめ

自分のオリジナル子供服ブランドを立ち上げたいけれど、大量の在庫を抱えるリスクは避けたいと思われる方も多いでしょう。

今回の記事では、そんな悩みを抱える方へ、子供服のOEMを小ロットから始める方法を具体的に解説します。

この記事を読めば、小ロット生産を実現するための条件や、発注から納品までの流れ、そして成功の鍵を握る信頼できる工場の選び方まで理解できます。

弊社が提携しているおすすめ工場も紹介しますので、楽しみにして最後まで読み進めてください。

子供服OEMは小ロット生産でも可能？

近年、消費者ニーズの多様化や個人のブランド立ち上げ支援の流れを受け、小ロットのOEM生産に柔軟に対応する工場が増加しています。

ここでは、子供服OEMの小ロットでの実現可能性と、そのためのノウハウを解説します。

子供服OEMの基本的な仕組み

企画やデザインは自社で行い、実際の生産工程のみをプロに任せるため、ブランド運営や販売活動に集中できるメリットがあります。

基本的なOEMの流れは以下の通りです。

この仕組みを活用すれば、設備投資のリスクなく、専門的な知識や技術を持つ工場の力を借りて、高品質なオリジナルの子供服を生み出すことが可能になります。

企画・デザイン考案

ブランドのコンセプトに基づき、どのような子供服を作りたいか、デザインやターゲット層を具体的に考えます。

OEM工場への相談

作りたい服のイメージを伝え、生産が可能か、ロット数やコストはどれくらいかなどを相談します。

仕様書・デザイン資料の提出

デザイン画、サイズ、使用生地、縫製方法などの詳細情報をまとめた「仕様書」を工場へ提出します。これが製品の設計図となります。

サンプル製作・修正

仕様書を基に工場がサンプルを製作します。

届いたサンプルをチェックし、イメージと異なる点があれば修正を依頼し、理想の形に近づけていきます。

本生産（量産）

最終サンプルに納得できたら、本生産の発注を行います。

検品・納品

完成した商品に不良がないか検品作業が行われ、指定の場所へ納品されるという流れです。

子供服OEMの最小ロット数はどれくらい？一般的な発注基準を紹介

子供服OEMの最小ロット数の一般的な基準は下記の通りです。

ただし、これらはあくまで目安であり、デザインの複雑さや使用する生地によって変動します。

この最小ロット数が存在する主な理由は以下の通りです。

生地の仕入れ単位

生地は通常、1反（約50m）単位で取引されます。

1着作るのに必要な生地量を考えると、どうしてもある程度の着数を作らないと生地が余ってしまうのです。

生産ラインの効率

生産ラインを一度動かすには、型紙の準備や裁断、ミシンの設定など多くの準備が必要です。

少量生産では、この準備コストが製品単価に大きく影響し、割高になってしまいます。

染色やプリントの単位

生地をオリジナルカラーに染めたり、特殊なプリントを施したりする場合も、一度に加工できる最低量が決まっています。

この基準を理解することが、OEM計画の第一歩となります。

個人でも子供服を仕入れられる方法については、下記の記事が参考になります。

【2025年最新】個人で子供服を仕入れる方法｜おすすめ仕入れサイトを徹底解説

小ロットで子供服OEMは可能？少量生産を実現するための条件とは

在庫リスクを抑えたい個人や小規模事業者にとって、以下のポイントが少量生産への鍵となります。

これらの条件をうまく組み合わせ、工場側と丁寧に交渉することで、少量生産の道は開けます。

工場の「既存生地」を利用する

オリジナルの生地を一から作ろうとすると、生地の生産ロットが大きくなります。

そこで、工場が在庫として保有している「既存生地」の中から選ぶことで、生地の仕入れロットに縛られず、少ない枚数から生産できる可能性が高まります。

デザインや仕様をシンプルにする

複雑な切り替えや特殊な縫製、多色刷りのプリントなどは、工程が増えるためコストとロット数が上がる原因になります。

シンプルなデザインに絞ることで、工場の負担が減り、小ロットでも受け入れてもらいやすくなるでしょう。

既成の型紙（ボディ）を活用する

工場がすでに持っている型紙（ボディ）をベースに、プリントや刺繍、タグの付け替えでオリジナリティを出す方法です

これにより、型紙作成のコストと時間を削減し、小ロット生産に対応しやすくなります。

小ロット割増料金を交渉する

工場によっては、通常の単価に割増料金を支払うことで、最小ロット数を下回る生産に対応してくれる場合があります。

1枚あたりのコストは上がりますが、総額や在庫リスクを抑えたい場合には有効な選択肢です。

工場との信頼関係を築く

初回は小ロットでも、将来的にブランドが育てば追加生産や新しいアイテムの生産で継続的な取引が見込めることを伝えましょう。

長期的なパートナーとして良好な関係を築くことで、こちらの事情を汲んで柔軟に対応してくれる場合があります。

子供服OEMを成功させるための発注・管理のコツ

理想の子供服を形にするためには、単に工場を見つけるだけでは不十分です。

ここでは、思い通りの商品をトラブルなく生み出すための、具体的な発注・管理のノウハウを解説しますので参考にしてください。

発注前に準備すべき仕様書・デザイン資料

口頭でのやり取りや曖昧な指示は、認識のズレやトラブルの原因となります。

思い描いた通りの子供服を作るために、以下の項目を盛り込んだ、具体的で分かりやすい仕様書を準備しましょう。

デザイン画（ハンガーイラスト）

服の全体像が分かるように、正面（フロント）、背面（バック）のイラストを準備します。

ポケットや切り替えなどのデザインが分かりにくい場合は、詳細な部分図（ディテール図）も加えると親切です。

サイズ展開と寸法（サイズスペック）

90cm、100cm、110cmといった展開サイズと、それぞれの着丈、身幅、肩幅、袖丈などの具体的な寸法をcm単位で記載します。

基準となるサンプルの実寸を測って記載するのも良い方法です。

生地・素材の情報

使用したい生地の種類（天竺、裏毛など）、素材の混紡率（綿100%、ポリエステル65%・綿35%など）、生地の重さ（オンス）、そして色（カラーチップやPANTONEの色番号で指定）を明記します。

付属パーツの詳細

ボタン、ファスナー、リブ、ネームタグ、洗濯表示タグなど、服に使用する全ての付属パーツについて、素材、サイズ、色、取り付ける位置を細かく指定しなければいけません。

縫製仕様

ステッチの色や太さ、運針数（ミシンの針目の細かさ）、始末の方法（ロックミシン、パイピングなど）といった縫製に関する指示です。

希望する品質を伝える上で重要な項目となります。

加工指示

プリントや刺繍を入れる場合は、そのデザインデータ、サイズ、位置、使用する色、加工方法（シルクスクリーン、インクジェットなど）を正確に指示します。

完璧な仕様書を最初から作るのは難しいかもしれません。

しかし、できる限り詳細な情報を用意することで、工場とのコミュニケーションがスムーズになり、サンプルの修正回数を減らしてコストと時間を節約することにつながります。

サンプル製作から本生産までのステップ

仕様書を提出したら、以下のような生産の具体的なステップへと進みます。

ファーストサンプル（1stサンプル）の製作とチェック

工場は提出された仕様書を基に、最初のサンプルを1着製作しますので、このサンプルが届いたら、以下の項目を入念にチェックしてください。

修正依頼（フィードバック）

チェックして気になった点や修正してほしい箇所を、具体的に工場へ伝えます。

この時、「もう少しタイトに」といった曖昧な表現ではなく、「身幅をマイナス2cmにしてください」のように数値で指示することが重要です。

修正箇所を指示した写真や図を添付すると、より正確に意図が伝わります。

セカンドサンプル（2ndサンプル）の製作と確認

修正依頼を反映した、2回目のサンプルが製作されます。

修正点が正しく反映されているか、再度チェックします。

大きな修正がなければ、この段階で完了することもありますが、必要であれば納得がいくまでサンプルの修正を繰り返します。

ただし、修正回数が増えれば、その分コストと納期が追加でかかることを覚えておきましょう。

本生産（量産）の承認

最終的なサンプルに問題がなく、完全に納得できたら、工場へ「量産GOサイン」を出します。

この承認をもって、発注した数量の生産が開始されるのです。

この一連のプロセスを丁寧に行うことで、納品後に「イメージと違った」という事態を防ぐことができます。

納期とコストの目安とスケジュール管理

あらかじめ目安を把握し、余裕を持ったスケジュールを立てることが成功の鍵となります。

納期は、企画開始から商品が手元に届くまで、国内生産で約3ヶ月～4ヶ月、海外生産では約4ヶ月～6ヶ月が一般的な目安です。

これは工場の混雑状況やサンプルの修正回数、海外の場合は船便の輸送期間や通関手続きによって変動します。

販売したい時期が決まっている場合は、そこから逆算して、各工程に十分な余裕（バッファ）を持たせたスケジュールを組むことが不可欠です。

コストは、様々な費用の積み重ねで決まります。主な内訳は以下の通りです。

項目	内容	備考
パターン作成費	服の設計図となる型紙の作成費用	初回のみ発生
サンプル作成費	サンプルを製作するための費用	修正のたびに発生
生地・付属代	縫製工賃 服を縫い上げるための作業費用	製品単価の主要部分
加工代	プリントや刺繍などを入れる場合の費用
検品・検針費	製品の品質チェックと針の混入がないかを確認する費用	子供服では特に重要
送料	工場から指定場所までの輸送費

これらの費用を基に見積もりが作成されます。

小ロット生産の場合、1枚あたりの単価は割高になる傾向がありますが、総額を抑えることで初期投資をコントロールできるのがメリットです。

複数の工場から見積もりを取り、内訳をしっかり比較検討することが重要になります。

小ロット対応の子供服OEM工場を選ぶポイントとは？

ここでは、国内工場と海外工場のそれぞれの特徴を比較しつつ、最終的に信頼できる工場を見極めるための具体的なチェックポイントを解説します。

このポイントを押さえることで、工場選びの失敗リスクを大幅に減らせるでしょう。

国内OEM工場は小ロットにどこまで柔軟？

一般的な基準は「1型1色あたり50枚」と言われますが、工場によっては30枚、さらには10枚程度からでも相談に乗ってくれるケースが増加しているのです。

この柔軟性の背景には、アパレル業界全体の「多品種少量生産」へのシフトがあります。

消費者のニーズが多様化し、ブランド側も在庫リスクを避ける傾向が強まったことで、国内工場も生き残りをかけて小規模な発注に対応する必要が出てきました。

ただし、無条件でどんな依頼でも受けてくれるわけではありません。

小ロットを実現するには、以下のような「条件」を工場側から提示されることが一般的です。

工場の在庫生地を利用する	オリジナル生地でなく、工場が保有する生地から選ぶことで、生地の仕入れロットに縛られず生産可能
既存の型紙（ボディ）を活用する	特にTシャツなどで、工場が持つ型紙をベースにプリントなどでアレンジを加える方法
割増料金を支払う	1枚あたりの単価は上がるが、最低ロット数を下回る生産を特例で受けてもらう交渉の余地が生まれる

コストは海外生産に比べて割高になる傾向がありますが、その分、品質の高さと安心感、そしてこちらの事情を汲んでくれる柔軟性は、特に初めてOEMに挑戦する方にとって大きな魅力となるでしょう。

海外OEM（中国・韓国など）の小ロット対応力と特徴

それぞれ小ロット生産に対する対応力や特徴が、以下の通り異なるため、自社のブランド戦略に合わせて選ぶことが重要になります。

中国：多様な選択肢と価格競争力

中国は「世界の工場」として大量生産のイメージが強いですが、近年は小ロット対応力が向上しています。

特にアリババなどのECプラットフォームを通じて、100枚以下、場合によっては数十枚単位で生産を受ける小規模な工場を見つけやすくなりました。

中国での小ロット生産の特徴は、圧倒的に豊富な生地や付属品の選択肢を活用できる点です。

工場が保有する多種多様な在庫生地を利用することで、材料の仕入れロット問題をクリアし、少量生産を実現します。

また、小ロットであっても国内生産に比べて生産単価を低く抑えられる価格競争力は大きな魅力です。

ただし、品質管理やコミュニケーションには注意が必要なため、現地の工場とネットワークを持つ代行業者の活用が、小ロット生産を成功させる鍵となります。

代行業者の選び方については、下記の記事を参照ください。

【アリババ仕入れ初心者必見！】中国輸入代行業者の選び方とおすすめ業者

韓国：スピードとデザイン性で小ロットに対応

韓国のOEMは、中国よりも小ロット生産に強いという特徴を持っています。

特にソウルの東大門市場を中心とした生産体制は、多品種少量生産に特化しており、1型あたり100枚前後が一般的なロットです。

韓国の強みは、トレンドを素早く反映した高いデザイン性と、企画から生産までの圧倒的なスピード感です。

日本の感性にも近いお洒落な子供服を、短いリードタイムで商品化したい場合に非常に適しています。

日本との地理的な近さから輸送期間が短く、サンプルのやり取りがスムーズに進む点も特徴です。

生産コストは中国より高くなる傾向にありますが、スピードとデザイン性を重視するブランドにとっては、非常に魅力的な生産拠点と言えるでしょう。

個人が韓国子供服を仕入れる方法については、下記の記事で詳しく解説しています。

【初心者向け】個人でもできる韓国子供服の仕入れ方法徹底ガイド

信頼できる工場を見極めるチェック項目

見積もりの安さだけで選ぶのではなく、長期的に付き合える信頼できる工場かどうかを、以下の項目で多角的にチェックしましょう。

チェック項目	内容
子供服の生産実績	子供服の生産に慣れている工場か
得意なアイテムと作りたいもの一致	作りたいアイテムと工場の強みが一致しているかを確認
品質管理体制	検品や検針の体制の有無
コミュニケーション	担当者のレスポンス速度や丁寧さ、的確さの判断
見積の透明性	単価、パターン代、サンプル代、生地代などの内訳記載
サンプルの精度	修正依頼への真摯な対応

これらの項目をリスト化し、複数の工場を比較検討することで、自社にとって最適なパートナーを見つけられる可能性が高まります。

可能であれば、工場見学をさせてもらうのが最も確実な方法です。

小ロット子供服OEMメーカーおすすめ

出典：THE CKB・ホームページ

最後に、弊社THE CKBが提携する優良子供服OEMメーカーを紹介します。

高品質な商品を低価格で提供していますので、興味のあるかたはいつでもご相談ください。

自社工場の概要

ベビー・子供服のOEMに特化した工場で、企画・生産から販売までを一貫して手掛ける総合アパレルメーカーです。

創業以来、15年にわたる豊富な実績とノウハウを生かし、国内外の多くのブランドと安定した取引を継続しています。

主要ブランドとの取引実績

OEM工場を選択する際に重要なポイントが、これまでの取引実績を見ることです。

弊社の提携OEM工場では、Amazing Baby、Biloo、Pitter Patter、Pillin、Disneybaby、mineneなど、アメリカ・韓国・イギリス・チリ、イスラエルの有名キッズブランド向け生産実績があります。

商品開発の面においても、デザイン性や着心地の良さへこだわっており、多くの顧客に満足して頂いています。

透明な料金体系と、明瞭な見積もりにより、追加費用の発生もほとんどないため、初めての方でも、安心してご利用いただけます。

小ロット生産を実現する方法

提携工場では、小ロット生産の壁となる生地の仕入れ単位を逆手に取り、1反の生地をまとめて仕入れ、複数のアイテム生産に活用する戦略を採用しています。

例えば、同じチェック柄の生地でTシャツ、ワンピース、パンツの3アイテムを企画します。

これにより、1アイテムあたりの生産数は少なくても、生地1反を無駄なく消費でき、小ロットでも多品種展開がしやすくなります。

結果として、1枚あたりの生地代が抑えられ、コスト削減が可能となるのです。

また、同じ生地で作業を進められるため生産効率がアップし、依頼を受けやすくなるメリットもあります。

さらに、同じ素材を使うことでブランド統一感のある商品展開が可能となり、コレクションとしての魅力も高まります。

生地・品質

子供服のOEMでブランドの信頼を築くには、生地と品質へのこだわりが不可欠で、特に、年齢別の機能性素材開発は重要なポイントとなります。

デリケートな肌を持つ新生児〜幼児向けには、オーガニックコットンをはじめとする、安全で肌にやさしい素材を使用することが基本です。

吸湿性や速乾性といった機能性も考慮し、子供たちが快適に過ごせる製品作りが求められます。

品質の高さを客観的に証明するのが、国際認証取得済の品質管理です。

BSCI認証取得済みの弊社の提携工場は、公正な労働環境など、国際基準に基づいた品質管理体制を保証します。

このような徹底した管理体制のもとで作られた製品だからこそ、保護者は安心して子供に着せることができるのです。

まとめ

この記事では、子供服のOEMを小ロットで始めるための具体的な方法や、発注の流れ、そして成功の鍵となる工場選びのポイントまでを詳しく解説しました。

子供服のOEM生産は、かつては大量生産が基本でしたが、現在では個人の想いを形にできる、小ロット対応の工場が増えています。

成功のためには、「仕様書」という設計図を綿密に準備すること、そして工場と円滑なコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことが何よりも重要です。

小ロットでのスタートは、在庫リスクを抑えながらブランドを育てていける、賢い選択肢と言えるでしょう。

この記事で得た知識を元に、ぜひあなたのオリジナル子供服ブランドという夢への第一歩を踏み出してください。

弊社のそすすめ子供服OEMメーカーに興味のある方は、下記よりご相談ください。