Amazon 返金リクエスト対応ガイド|返品理由から手続き方法まで徹底解説

クレームや悪い評価がつかないように細心の注意を払っているつもりでも、突然、購入者から返品リクエストが来ることもあるでしょう。
そこで今回の記事は、Amazonマーケットプレイスに出品している事業者向けに
● 購入しても商品を返品してしまう主な理由
● 返品・返金方法の手続き方法からAmazon規約の条件
● 返送料に関する疑問
● 返品・返金に関するよくある質問
上記について具体的に解説していきますので参考にしてください。
はじめにAmazonの利用者が商品を返品してしまう主な理由について見ていきましょう。

目次
Amazon返金リクエストの基本情報|出品者必見の対応方法

返金リクエストは、Amazonに出品するすべてのセラーが避けて通れない対応業務のひとつです。
顧客満足度を保ちつつ、自身の利益とアカウント健全性を守るためには、正しい理解と対応力が欠かせません。
まずは、返金リクエストの基礎から確認していきましょう。
Amazonの返金リクエストとは?その重要性と基本の対応方法
Amazonの返金リクエストとは、購入者が注文内容に不満を感じた際に、マーケットプレイス保証を利用して返金を求める申請のことを指します。 |
マーケットプレイス保証は、Amazonが購入した商品のコンディションや配送を保証するもので、返金を希望する場合に申請可能です。
返金リクエストの理由は多岐にわたり、下記のようなことが主に挙げられます。
・注文した商品が届かない ・実際の商品と商品ページに掲載されている写真が違う ・製品が破損していて使えなかった ・実際の商品仕様と掲載されている説明が違っていた |
このほかに、「注文を間違えた」「思っていたイメージと違う」などといった、購入者都合で返金リクエストを受け取るケースもあります。
購入者から返金リクエストが送付された場合、出品者は適切な対応を行う義務があります。
Amazonでは購入者保護の観点から、返金リクエストに迅速に対応することが重視されており、出品者が対応を怠るとAmazon側で強制的に返金処理が行われる場合もあります。
対応の基本は、以下の通りです。
・購入者からのリクエスト内容を正確に把握し、事実確認を行う
・状況に応じて、商品の状態確認や配送履歴の確認、画像の要求などを行う
・リクエスト内容が正当であれば返金・返品を受ける
これらの対応を、誠実かつ迅速なに行うことを心がけましょう。
対応の遅れや不適切な処理は、購入者からのネガティブな評価や、アカウント健全性の悪化につながるリスクがあります。
Amazonでは「マーケットプレイス保証」により、購入者が出品者の対応に満足しない場合、Amazonが介入する仕組みがあります。
そのため、出品者としては、その前段階で解決することが理想的です。
適切な対応を行えば、顧客との信頼関係を築くチャンスにもなります。
まずは、返金リクエストの存在と重要性をしっかり理解することから始めましょう。
中国輸入・Amazon販売に興味のある方は、下記記事で売れる商品を見つける方法が参考になります。
返金リクエストを受けた場合に確認すべきポイント
返金リクエストを受けた際には、感情的に反応するのではなく、冷静に以下のポイントを確認しなければなりません。
・ポイント1:返金・返品理由の確認 ・ポイント2:商品不着の場合は注文情報の確認 ・ポイント3:商品状態に関する理由の場合は証拠の確認 ・ポイント4:顧客とのコミュニケーション履歴の確認 |
これらの確認を怠ると、不要な損失やトラブルに発展する可能性があるため、リクエスト受領後は迅速に事実確認を行うことが重要です。
それぞれを、詳しくみていきましょう。
ポイント1:返品・返金理由の確認
Amazonセラーセントラルの注文管理画面でリクエストの詳細を開き、購入者がどのような理由で返金を希望しているのかを正確に把握しましょう。
たとえば「商品が壊れていた」「説明と異なる」「届かなかった」など、理由によって対応方針が変わります。
ポイント2:商品不着の場合は注文情報の確認
注文番号、発送状況、配送日時、追跡番号などを確認し、商品が本当に届いていないのか、遅延しているだけなのかを調べます。
また、発送証明があるかどうかも大切な判断材料となります。
ポイント3:商品状態に関する理由の場合は証拠の確認
詳しくは後述しますが、破損や商品の違いを主張する購入者に対して、証拠があることで不当な返金要求を防ぐ材料になります。
しっかりと梱包し正しい商品を発送したにもかかわらず、返金リクエストをされた場合は、写真などの証拠の提出を求めましょう。
ポイント4:顧客とのコミュニケーション履歴の確認
購入者とやり取りの途中で返金リクエストがきた場合、出品者側の不親切な文面や対応遅れにより、不信感を抱かれAmazonを通した可能性があります。
出品者に否がある場合は、返金対応をする前に、丁寧な謝罪メッセージを送るなど、円満解決へ向けての努力が必要です。
出品者として知っておきたいAmazonの返品金ポリシー
出品者として「返品ポリシー」を正確に理解しておくことで、リクエストが来た際のスムーズな対応やトラブル防止につながります。 |
返金リクエストは、商品未着以外の理由の場合、一定の条件を満たす場合に承認され、ます。
「返品ポリシー」を正しく理解し、それに基づいて対応することは、アカウントの健全性を保つうえで欠かせません。
常に最新のポリシーを確認し、適切な運用を心がけましょう。
以下に返品ポリシーに関する注意すべきポイントを伝えます。
Amazonの「30日間返品保証」
多くの商品は、購入日から30日以内であれば理由にかかわらず返品・返金が可能とされています。
この期間内のリクエストには、出品者として原則応じる必要があります。
ただし、商品の状態や商品カテゴリーによっては条件付きや返品不可となるので、「返品ポリシー」をしっかり理解しておきましょう。
Amazonによる強制返金処理
返金処理はセラーセントラルから手動で行うことが基本ですが、購入者が「マーケットプレイス保証」を申請した場合、Amazonが強制的に返金処理を行うことがあります。
このような事態を避けるためにも、リクエストへの対応はできるだけ早く行うことが大切です。
返金金額・送料負担
返金金額や送料の負担については、Amazonの方針に沿う必要があります。
たとえば、商品不良が原因の場合は、出品者が送料を含めた全額を返金するのが一般的です。
Amazon返金リクエストにおけるよくある理由とその対策

返金リクエストの発生には、いくつかの典型的な原因があります。
商品不良や配送遅延、そして購入者の都合など、理由ごとに適切な対応を取ることで、不要なトラブルを防ぐことができます。
ここでは、よくある返金理由に対する具体的な対策を解説します。
商品不良や破損が原因の返金リクエストへの対応
商品不良や破損による返金リクエストは、購入者の不満度が高く、クレームや悪い評価に直結しやすいため、出品者は誠実に対応する姿勢が求められます。 |
商品状態の確認を行うために、購入者には写真などにより、不良や破損個所の情報提供をお願いし状況の把握に努めましょう。
具体的な返品・返金プロセスにつきましては、Amazonセラーセントラルの「返品管理」を参照ください。
以下、状況に応じた対応策を解説します。
配送中の破損が疑われる場合
梱包資材の強度やサイズが適切だったかを再確認し、今後の発送方法の見直しも検討すべきです。
たとえば、緩衝材の追加や二重梱包の導入により、破損リスクを大幅に軽減することができます。
初期不良の場合
商品そのものに問題がある可能性があるため、ロット単位での検品強化や、仕入れ先との品質管理の見直しも重要です。
不良品が多数発生した場合には、一時的に販売を停止し、品質改善を行う必要があります。
返金処理を行う際の注意点
送料を含む全額返金が基本となるケースが多いため、コスト負担も視野に入れておくことが必要です。
購入者には丁寧なお詫びのメッセージを添えることで、悪い評価を避けられることもあります。
トラブルを未然に防ぐためにも、定期的な品質チェックと、出荷前の最終確認を徹底することが出品者にとっての基本姿勢です。
配送遅延が原因となる返金リクエストの防止策
到着予定日を過ぎても商品が届かない場合、購入者からの不満につながり Amazonの「マーケットプレイス保証」を通じて、返金を求められる可能性が高まります。 |
配送トラブルは、交通事情や業者都合など、出品者がコントロールできないこともあります。
しかし、配送遅延からの返金リクエストをできるだけ避けるために、以下のような対策が有効です。
・正確な発送手続きと迅速な対応 ・適切な配送業者の選定 ・繁盛期や悪天候時における顧客への配慮 |
このような事前対策を徹底することで、配送遅延による返金リクエストの発生率を大幅に下げ、顧客満足度の向上にもつながります。
それぞれを見ていきましょう。
正確な発送手続きと迅速な対応
注文を受けたら配送先を確認し、追跡可能な配送方法で可能な限り早く出荷して通知しましょう。
これにより、購入者がリアルタイムで配送状況を確認でき、不安やクレームの防止につながります。
h4:適切な配送業者の選定
納期が「最短2日〜最長10日」などと不明確であったり、紛失等のトラブルへの補償が小さい業者は避け、信頼性の高い配送業者を選ぶことが重要です。
コストを重視しすぎて顧客の信用を失えば本末転倒となり、ビジネスへ悪影響を及ぼす可能性があります。
H4:繁盛期や悪天候状時おける顧客への配慮
年末年始などの繁盛期や悪天候により遅延のリスクが高い場合は、あらかじめ商品説明欄や注文後のメッセージで、購入者に注意喚起をしておくことが効果的です。
発送目安の記載に余裕を持たせたり、発送完了後に一言メッセージを添えるなど、細やかな対応を心がけましょう。
H3:顧客都合による返金リクエストへの対処法
ポイント (※赤の枠線ボックスを使用)
顧客都合による返金リクエストもAmazonでは少なくないため、出品者は冷静かつ丁寧な対応を行うことが、評価の低下やトラブル回避に直結します。 |
「思っていた商品と違った」
「サイズが合わない」
「間違えて注文した」
このような顧客都合のケースにおいても、Amazonでは、購入者が商品到着後30日以内であれば、返品・返金が可能とされています。
ただし、「未開封・未使用であることが条件」になることが多く、出品者側で商品の状態確認を行う必要があります。
返送された商品に汚損や破損がある場合には、返金額の一部を差し引くことも認められています。
そのため、以下のポイントをおさえて、大きな損失につながらないように慎重に対処しましょう。
返品リクエストの内容確認
返品理由を確認し、購入者に対して、返品方法や返送先住所などを案内します。
その際、顧客都合による返品の場合、返送料の負担が購入者にあり、出品者の負担にならないことを明記することが重要です。
商品の再販が可能かどうかの確認
未使用でパッケージに傷がない状態であれば、再販できるため返金対応もスムーズに進められます。
しかし、再販不可と判断される場合は、その旨を丁寧に説明し、部分返金の提案や、状況によっては返品を拒否することも選択肢の一つです。
判断基準としては、Amazonの「返品・交換の条件」を確認ください。
Amazonマーケットプレイスにおける返金リクエストの対応手順

Amazonマーケットプレイスで返金リクエストを受けた際には、適切な手順に従って対応することが求められます。
対応が遅れたり不十分であったりすると、アカウント評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
以下では、実際の受付から返金完了までの流れを具体的に解説します。
返品リクエストの受け付けと処理方法
返品リクエストを受けた場合、まずはAmazonセラーセントラルにログインし、「注文管理」画面から該当注文を選択して内容を確認します。
購入者からのメッセージや返品理由を読み、以下のステップで適切に対応しましょう。
STEP1:返品リクエストを承認する
商品の返品処理は、Amazonの返品ポリシーに該当する場合、原則としてすべて自動的に承認されます。
Amazon返品ポリシーに適用しない商品であったり、返品対象外の商品であったりした場合は、自動処理されずに手動での承認処理となります。
出品者が返品を承認すると、Amazon側で返金処理が可能になります。
STEP2:返品用配送ラベルを購入者に送付
STEP1の返品処理が承認された後、返品用配送ラベルがAmazonから購入者に送られます。
返送料は基本的に後払い設定になっていますが、前払い設定に変更することもできます。
ただ、前払いにする場合は「送料支払い済み返送用ラベル」を出品者がアップロードしておく必要があります。
注意:返送先住所は最新の情報であることを確認してください。
STEP3:返金処理を実行する
返金処理は、基本的に商品を受け取ってから2営業日以内にしてください。
ただ、返金処理を実行する前に、は以下の点に注意が必要です。
・商品到着前に返金処理をしないこと
・返品された商品の状態をよく確認すること
返品された商品が出荷時の状態と違っていた、使った形跡があるなどの場合は、返金額の一部を差し引くこともできます。
注意事項
なかには届いた商品を返品せずに、違う商品を返品する「すり替え詐欺」の場合もあるため、注意が必要です。
そのようなケースでは、必ずAmazonへ通報して返金処理を止めましょう。
返金処理のあとは、基本的にキャンセルできません。
仮に間違って返金してしまった場合、購入者からAmazonに申請する方法でしか返金処理をキャンセルできないので注意しましょう。
なお、返金処理を手動でした場合、データ反映までに最長で2時間まではシステムのステータスが保留中になります。
この時間は出品者が間違って返金をしてしまった場合に、返金処理をキャンセルできるために設けられている時間です。
返金対応をする条件とは?
Amazonでは返金を行う際には、「返品・交換の条件」において明確な条件が設定されています。 |
これを理解していないと、必要以上の返金や、Amazonからのアカウントペナルティにつながる可能性があります。
返金対応が必要な条件は数多くありますが、主なものは以下の4つです。
・購入者が30日以内に返品リクエストを出している ・商品が未使用または未開封で返送されている ・商品不良や破損が出品者の責任範囲である ・Amazonのポリシーに準じて、返金が妥当とされる場合 |
例えば、商品に欠陥があった場合や、誤配送が原因であると明らかに判断できる場合には、全額返金を行う必要があります。
一方で、購入者の都合による返品であれば、前述の通り返送料の負担を購入者に求めたり、再販が困難な状態での減額返金も検討できます。
返金の金額を決定する際には、商品の販売価格・送料・返送料を総合的に判断する必要があります。
また、Amazonの返品条件に合致しないケース(使用済みの衛生用品など)では、返金を拒否することも可能です。
ルールに基づいた判断と、透明性のある対応が信頼構築のカギとなります。
返品条件のより詳しい情報につきましては、Amazonホームページの「返品・交換の条件」を参照ください。
また、出品者が自社から発送する場合は、個別に独自の返品・交換の条件を設定することもできます。
ただ、返品・交換不可の条件を前面に出してしまうと、購入者から敬遠される要因にもなりますので、取扱商品の特徴をよく考えて設定しましょう。
返送料の負担者は?出品者の責任とその例外
返送料の負担については、返品理由によって出品者か購入者のいずれが負担するかが変わります。 |
基本的なルールを押さえておくことで、無用な損失やトラブルを避けることができますので、それぞれのケースを解説します。
出品者側に原因がある場合
商品の不良・破損・誤配送など出品者側に原因がある場合は、返送料も含めた全額を出品者が負担する必要があります。
これはAmazonの顧客保護ポリシーに準拠した対応であり、誠実さを示す重要なポイントでもあります。
購入者の都合による返品
サイズ違い、イメージ違い、誤注文などの購入者都合による返品の場合は、返送料は原則として購入者負担とすることができます。
この際には、返品案内メッセージ内に返送料負担について明記し、購入者の同意を得てから手続きに進むことが望ましいです。
FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用している場合
FBAを利用している場合は、Amazonが一括して対応するため、出品者の裁量が制限されることがあります。
FBA出品では、Amazonが決めたルールに基づいて自動返金処理されることもあるため、事前に仕組みを理解しておきましょう。
返送料の負担をめぐるトラブルは、購入者との関係悪化につながりやすいため、ポリシーに基づいた対応と、丁寧な説明を心がけることが大切です。
返品なし返金が必要なケースとは?
Amazonでは、一定の条件下で「返品不要での返金」が推奨されるケースがあります。 |
これは主に、返品コストが商品価格に対して過大になる場合や、商品の再販が困難な場合に適用される対応方法です。
例えば、サイズの大きな商品で返送料金が高額になる場合、出品者の判断で返品なし返金で処理できます。
この場合、購入者が商品を処理する必要があれば、事前合意が必要です。
また、消耗品や衛生用品など、一度開封された時点で再販できない商品も、同様の判断がされます。
返品不要返金を行う際には、Amazonセラーセントラルの返金処理画面で「返品不要で返金する」を選択します。
合わせて、購入者には謝罪と状況説明のメッセージを送り、誠意を伝えることが重要です。
Amazon返金リクエストをスムーズに運ぶコツ

返金リクエストがスムーズに運ぶためには、出品者側での適切な準備と対応が必要です。
理由の明確化、証拠の提出、期限の管理といった基本を徹底することで、トラブル回避とアカウント評価の維持につながります。
以下で、具体的なポイントを解説します。
返品理由の正確な記載が重要
返金リクエストを処理する際は、購入者からの申請内容を確認し、Amazonのシステムに正確に反映させることで、対応の正当性が担保されます。 |
「商品が破損していた」
「注文と異なる商品が届いた」
といった、具体的な理由が明記されていれば、Amazonの判断基準にも合致しやすく、スムーズに処理が進みます。
反対に、「理由なし」や「不明確な内容」のまま返金を行うと、トラブルの原因になりかねません。
出品者としては、返品理由の確認だけでなく、必要であれば購入者に追加の説明を求めることも重要です。
写真の提供を依頼したり、質問を送ることで、より詳細な状況が把握できます。
また、返品理由は今後の商品改善や発送体制の見直しにもつながる貴重なフィードバックでもあります。
内容を記録・分析することで、再発防止策を講じる材料としましょう。
返金承認をスムーズに進めるためにも、返品理由の正確な記載とそれに対する丁寧な対応を怠らないことが、信頼される出品者への第一歩です。
配送状況の確認と証拠提出
「商品が届いていない」「遅れて届いた」といったという理由による返金リクエストでは、発送記録が判断材料となります。 |
そのため、追跡番号付きの配送方法を必ず利用しましょう。
発送後すぐに追跡番号をAmazonの注文管理画面に登録しておくことで、購入者も配送状況を確認でき、不安やトラブルの防止につながります。
購入者から「届いていない」とクレームがあった場合は、追跡履歴を提示することで、商品がいつどこで配達されたのかを証明できます。
万が一「配達済み」となっているのに届いていないと主張される場合には、配送会社に調査依頼を行い、その報告書をAmazonに提出することで、出品者側の正当性を主張できます。
FBAを利用している場合でも、配送ミスが疑われるケースではAmazonカスタマーサービスを通じて調査を依頼することが可能です。
証拠が不十分なまま返金処理が進むと、不正な要求に応じる結果となるリスクもあります。
そのため、日頃から追跡情報の管理と保存を徹底しておくことが、出品者としての防御策になります。
返金リクエストのタイムリミットに注意
Amazonでは、返金リクエストの処理に関して、購入者から返品リクエストがあった日から2営業日以内に対応することが推奨されています。 |
対応が遅れると、「マーケットプレイス保証」の対象となり、Amazonの判断によって強制返金やアカウントへの警告が行われるリスクがあります。
そのため、返品商品を受け取ってから2営業日以内に返金処理を完了させましょう。
このタイムリミットを超えると、購入者の不満が高まり、ネガティブレビューの原因にもなります。
また、Amazonセラーセントラルでは通知やアラートが表示されるため、日々の確認を欠かさないことが大切です。
特に繁忙期には注文数が増え、リクエスト対応が後回しになりがちなので、処理の優先順位をつけてスケジュール管理を徹底しましょう。
時間内に迅速かつ正確な対応を行うことが、返金処理の承認率を高めるとともに、出品者としての信頼維持に直結します。
Amazon 返金リクエストに関するよくある問題とその解決策

ここまでAmazon出品の返品・返金対応について見てきました。その中でよく見られる疑問について紹介していきますので参考にしてください。
なお、ここではAmazon出品者に限ったケースですので、購入者がよく遭遇する疑問などについては、Amazonのヘルプページなどを参照してください。
間違って返金してしまった場合はどうすればいい?
出品者が間違って返金処理をしてしまった場合、返金のステータスが「保留中」であれば返金キャンセルできます。
すでに返金処理済みであれば、購入者に連絡し、クレジットカードに再請求してもいいかどうか確認します。
購入者が再請求に同意した場合でも、購入者本人からAmazonに依頼しない限り、返金処理されません。
開封された商品は全額返金が必要?
商品の全額返金は、基本的に「未開封商品であること」とAmazonでも規定しています。
ただ、Amazonが発送する商品に限り、開封済み商品であっても減額して返金することもあります。
詳しい条件については、Amazonの「返品・交換の条件」を参照してください。
返品できない商品ってどんなのがある?
返品できない商品についてもFBA発送と自社発送で条件が違います。
例えば、FBA発送で「特注品」や「開封済みの消耗品」は、返品・交換できません。
自社発送の場合でも基本的にはAmazonの規約にしたがって対応しますが、出品者のストアで特別な返品・返金ルールを決めている場合はそのルールに則って対応することになります。
購入時に使ったギフト券やAmazonポイントはどうなる?
購入者がギフト券やAmazonポイントを利用した商品を返品した場合は、通常通りに返金処理がされ、利用したギフト券やAmazonポイントはそのまま購入者のアカウントに戻されます。
購入者に返金した場合、Amazonに払った手数料も返金される?
購入者に返金処理をした場合、基本的にAmazonに支払った手数料も返金されます。
ただ、返金方法(全額返金・一部返金)によっては、返金額の計算方法も違いますので、詳しくはAmazonの「返金に関するよくある質問」を参照してください。
kindleで買った電子書籍の返品・返金はできる?
購入者が誤って注文してしまったkindle本の返品については、注文日を含めて7日以内であれば返金を受けることができます。
ただ、返金についてはAmazonの裁量で判断となるので、かならずしも返金処理になるとは限りません。
なお、1ページでも読んでしまった場合は返品不可だと考えておいた方がいいでしょう。
kindle本を読んで返品処理を繰り返すような悪質な購入者の場合は、アカウントの停止や閉鎖のペナルティを課せられる可能性がありますので、極力やめておきましょう。
購入者からの返品リクエストは絶対に対応するべき?
Amazonのポリシーを考えると、返品リクエストに対応した方がいいでしょう。
返品対応に応じないこともできますが、その場合はアカウントの評価が著しく下がってしまう可能性があります。
何度も悪質な返品要求を繰り返す購入者にはどうすればいい?
これまで見てきたように、Amazonで出品した商品を返品する場合は、基本的に返品リクエストを受け付けなければいけません。
ただ、出品者独自の返品条件を設けることもできるので、悪質な返品要求を繰り返す購入者に対し、自己防衛の意味でも独自ルールを設定しておくのも一つの手段です。
自己防衛という意味では、出荷前に写真を撮っておくことや、仕入れ時の明細を保管しておくなどの工夫も必要です。
Amazonは証拠がないと返金保証をしてくれません。
したがって、泣き寝入りしないためにも、どんなに小さな書類でも証拠として使えるなら保管しておいた方がいいでしょう。
どうしても解決できない問題については、Amazon出品者用のヘルプやセラーセントラルのセラーフォーラムで過去の書き込みを確認してみましょう。
同じようなトラブルのケースがあるかもしれません。または、Amazonのテクニカルサービスに問い合わせてみてもいいでしょう。
海外からの返品リクエストはどうすればいい?
海外(米国・イタリア・フランス・ドイツ・スペイン・イギリス・メキシコ・カナダ)の購入者に対する返品については、以下の方法で処理できます。
● 商品を返品せずに全額返金する
● 購入者が住んでいる国内の返送先住所に返品する
● 送料支払い済み返送用ラベルを購入者に提供する
といった方法があります。
ただ、所在国からの返送は輸出になるため、日本に輸入するときに関税を支払わなければいけません。
商品の金額によっては返品することで逆に赤字になってしまうこともあります。
そのため、海外発送品の返品リクエストは「全額返金」が最も現実的な方法だと言えます。
まとめ
商品の返品はできるだけ避けたいことですが、発送量が増えてくればどうしても返品・返金せざるを得ないことが出てきます。
購入者から返品リクエストが送られてきたら、まずはAmazonの規約に照らし合わせて、どんな理由で返品要求をしているのか確認しましょう。
ほとんどの返品リクエストはAmazonの規約に該当し、適切に返品処理ができます。
ただ、なかには自分の都合で返品したいと考える悪質な購入者もいるかもしれません。
もし悪質な購入者からの返品リクエストを受け取った場合は、あせらずに正しい方法で対応すれば、ほとんどのケースで問題になることはないでしょう。
また、
● 出品カテゴリーを厳選する
● どんなに小さな証拠でも残しておく
● 商品説明ページを作りこんでおく
など、返品率を下げる工夫なども大切です。
返品リクエストは、一方的な手段による解決ではなく、出品者と購入者の双方がよくコミュニケーションを取りながら解決に導くことが大切です。
